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「レイヤーオプションで自然なシャープ処理」 画像をシャープに見せるために、アンシャープマスクというフィルターが 多用されますが、このシャープに見せる処理は、遠目で見てシャープに 見えるよう、画像の輪郭のエッジを立てて荒らしているのです。 アンシャープマスクをかけるとシャープには見えるのですが、 黒の縁に見苦しい白い輪郭が出て、 これがデジタルっぽいいやらしさの代表的な欠点になっています。 そんないやらしさを、レイヤーオプションを使って消してしまいましょう。 これはぼくの知る限り誰もやっていない、かなり使えるテクですよ。 やり方は、作業は通常に行えばいいのですが、アンシャープマスク フィルタをかける時に現物にかけるのではなく、 レイヤーにコピーを作成して、このレイヤーに対してちょっと多めに アンシャープマスクをかけます。 右三角をクリックしてそのレイヤーのレイヤーオプションを実行します。 レイヤーオプションのブレンド条件にある「選択されたレイヤー」の スライダを動かして、輪郭のシャープさを調整します。 ぼくは黒を40、白を150を基準として画像により調整しています。 調整できたら確定し、このレイヤーを下のレイヤーと結合します。 この一連の流れをアクションやドロップレットにして 自動実行しているのが、実際の作業方法です。 どうですか、あんまりデジタルっぽくなく自然にシャープになったでしょ。 レイヤーの合成範囲の指定について、ちょっと補足しますと、 このレイヤーオプションダイアログボックスのスライダを使うと、 選択しているレイヤーのピクセルと、下にあるレイヤーのピクセルの 合成方法をいろいろと操作することができるんです。 たとえば、選択しているレイヤーの暗いピクセルを削除したり、 下にあるレイヤーの明るい部分だけを強制的に表示させたりできます。 白のスライダをドラッグすると合成範囲の上限が設定され、 明るさがそれ以上のピクセルは合成されず、画像上にも表示されません。 黒のスライダをドラッグすると下限が設定され、 明るさがそれ以下のピクセルは合成されません。 これを下のレイヤーに対して行うと、 選択されているレイヤーを通して画像上に表示されるんです。 また、カラーチャンネルを利用してチャンネルの色だけとか、 部分的に合成したピクセルの範囲を指定して、合成した部分から 合成していない部分への移行を滑らかにすることもできるんです。 部分的に合成したピクセルのカラー範囲を指定する場合は、Alt キー (Windows)または Option キー(Mac OS)を押しながら、 スライダの下の三角形の半分をドラッグします。 スライダに表示される 2 つの値は、部分的に合成する範囲を示します。 今回は、ちょこっと難しかったかな・・・ 画像を操作する上で、かなり重要な部分なので、じっくりと 時間をかけて、レイヤーオプションの仕組みを理解してくださいね。
                
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