112F 特集ルーム
「キヤノン EOS 40D 使用レポート」
先月、キャノン、いや、キヤノンのEOS40Dを手にしてから、
ようやく納得がいく程度までに使いこなせてきたので、
デジセミ流の切り口でEOS40Dを使ってみたレポートをお届けします。
まずは、なぜこの40Dが欲しかったかと言うと、
ピクチャースタイルが編集できること。これに尽きます。
今までは、RAWに限らずJPEGのスナップ写真も全てのファイルを
DPPのトーンカーブ補正で一括変換してから保存していましたが、
ピクチャースタイルエディターで自分なりに編集したピクチャースタイルを
カメラに登録して使用することで、撮影したそのままのJPEG画像を
直接プリントすることができるようになりました。
これにより、ものすごい効率が良くなったんです。
そのほかの機能面では、受光面がちょっとだけ小さくなったり、
ゴミ取り機能が付いたり、オート感度が付いたり、メニューの使い方が
変わったり、ライブビューが付いたりと、
各方面で話が出ている事と同じような内容になりますので、
機能がどうのこうのと言うのは、ここでは省略することとします。
「ここがマル」
◎自分で作ったピクチャースタイルを登録することができる。
上記のように、自分の色が作れる画期的なものだと思います。
◎高輝度側・階調優先にするとハイライトが踏ん張ってくれる。
下手に使うと汚い感じになるけど、濃度レンジは確実に広くなった。
◎カメラユーザー設定が3種類登録できる。
スタジオ設定、よく使う設定、今使っていた設定の3つでパッと復帰。
◎sRAWが250万画素。
実際に使う解像度って、これくらいなことが多い。
◎メニューの操作にマルチコントローラーが使いやすい。
使い方が変わって、初めは戸惑ったけど、これを使えばスイスイ。
「ここがダメ」
×操作ボタンやスイッチの配置がてんでダメ。
首にかけて持ち歩くと、勝手にボタンが押されてしまうのは言語道断。
縦位置グリップは必須アイテムです。
×やっぱり機能が多すぎ。
ひと月以上使っていても、いまだに設定の確認に気を使う。
×画質がいまひとつ。
画素密度を上げ過ぎたからなのか、画像の質感は10Dにも劣る気がする。
×シンクロ接点等のカバーが個別になっていない。しかも根元側。
昔からそうなのだが、ひんぱんに使うシンクロ接点は別にしてよ。
×評価測光はやっぱり使い物にならない。
中央部重点平均測光をベースにして、場面に応じてスポット測光に。
メニューボタン、遠すぎ。
解像度切り替えの時に、上面の液晶に表示されなくなってしまった。
この2点は、慣れれば済むことなので言いませんでしたが、
使い方の変更は、戸惑いますよね。
それにしても、背面モニターが知らない間に点いて、画像が再生されていたり
infoとか出てたり、消去の表示になっていた時にはビビリました。
首にかけて持ち歩いていて、勝手にボタンが押されていたのですね。
速攻で縦位置グリップを追加注文しました。
あと、番外編ですが、セットのレンズEFS17-85mmは広角側が使えない。
ま、仕事に使うようなレンズではありませんが、
広範囲のズームでISも付いてて軽いので、
身軽な出張撮影によさそうと思ったけど残念です。
EOS40Dは、機能がてんこ盛りで多少使いづらい面もありますが、
どんなカメラも使い込むうちに、使わない機能と使う機能がはっきりしてきて
次第に使いやすくなっていくものだと思います。
操作に慣れ、自分なりの設定を見つけ出して、
撮影とプリントを繰り返して、
オリジナルのピクチャースタイルが熟成してくれば
スナップ撮影用途には、非常にいいカメラだと感じています。

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