17F 知恵と知識の間

「高画素デジカメの弱点」 つぎつぎと画素数が増えていく最近のデジタルカメラ。 ついに200万画素オーバーの普及機も各社から発売になりました。 ここまで画素数が増えてくれば、プリント需要も増えてくると 思っていたけれど、急には状況が変わらないみたいですね。 たしかにこのクラスのデジカメのクオリティーがあれば 事足りる仕事もありますが、 他の部分でそれなりのフォローが必要になります。 たとえば、出力環境の整備だとか、ストロボや露光管理など。 長所ばかりが目立っている最近の広告ではありますが、 高画素になった事によりいろいろな部分が犠牲になっているのです。 このクラス全般的に言える弱点は、CCDがひとまわり大きくなった 事により、光量不足に弱くなってきました。 「ISO100」とか「ISO400」とかっていう感度と、 「F2.8」とか「F2.8〜3.5」というレンズの明るさを それぞれのカメラで見比べてみると参考になります。 そして追い討ちをかけるように、光学ズームを搭載する事により さらにレンズの明るさが暗くなっていきます。 とくに望遠側が暗くなるので、手ブレには十分注意しましょう。 余談ですが、 35mmのコンパクトカメラが出現して、ズームが付いた頃から 標準で使われるフィルムが100から400になっていった原因も、 レンズが暗くなっていったという事と深い関係があります。 いや、400のフィルムがきれいになったから、 コンパクトカメラのレンズは暗くてもよくなったんだろうか? 「感度が低い」+「レンズが暗い」=「手ブレしやすい」です。 画素の少ないデジカメでは気付かなかった手ブレやピンボケが 無視できなくなってきます。 そして、小型・軽量化も手ブレの敵になります。 ピントの面では、レンズ性能やフォーカス精度も高画素化に伴って ヘタなものではせっかくの200万画素を発揮できなくなってきています。 1/2インチのピント面ですからねぇ。 銀塩の35mmでも、短辺で1インチありますから・・・ 画素数増加で容量が増えて、記録スピードや保存コストの問題もありますが 日進月歩の技術進歩により緩和されていくんでしょうねぇ。
                
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