17F フォトショップ・ルーム
「ICCプロファイルって何?」
今回は、前回に引き続いて新しくなったカラーマネージメントについて
もうすこし具体的な解説をしていきたいと思います。
まず、大きく変わったことは、
RGBのデータを直接モニターで見ているのではないということ。
RGBの画像のデータを「RGB設定」を介して
「デバイスインディペンデントカラー」を参照した上で、
Adobeガンマでの調整値を経てモニターに映し出されるような
ややこしい状況になっているのです。
ここに出てくるRGB設定というやつが「RGB設定ICCプロファイル」で
Adobeガンマを使ってモニター補正をオンにしたときの設定が
「モニター用ICCプロファイル」になります。
では、このICCプロファイルの現実的な個々の解説です。
「ファイルメニュー」から「カラー設定」→「RGB設定」を開いてください。
「モニターRGB」
モニター用のICCプロファイルを選択します。
今パーソナルで使っているモニターを単独で補正するということです。
別の環境下では色味が変わってしまいます。
「sRGB」
異なる環境下での色合わせをするために開発された
デバイスインディペンデントカラーです。
DTPだけではなく、Webページ作成まで汎用的に利用することができる
現在主流のカラーです。
外界とのデータ交換の必要がある場合は、これを選択すれば、
画像をやり取りするときの色のずれを最小限に抑えられます。
「Apple RGB」
いままで使われていたマッキントッシュの標準です。
ガンマが1.8ですのでこのカラーでWeb制作をすると、
ほかの環境下(ウインドウズ機など)では濃いめに表示されますが、
マックが主流のDTPには向いています。
フォトショップ4.0以前で作成したデータの色味に近づけたい場合に
この設定を使用します。
他の項目は、あまり一般的ではないので滅多に使用されません。
ただ、「ColorMatch RGB」は、ラディウスのPressViewモニターの
色を基準にしている場合は、これを選択してください。
あとは、安い日本のテレビの色に合わせたり(NTSC)、ヨーロッパの
黄色っぽいテレビ色に合わせたり(PAL/SECAM・こっちの方が忠実な白?)、
だんだん増えてきたNTSC規格のテレビやハイビジョン用(SMPTE-C)の
設定がありますので、テレビ放映が目的の制作向けなど、
目的に合わせて選択してみてもいいと思います。
次回は本来に戻って、ちょっとした小ネタです。おたのしみに。
次の講座へ 前の講座へ 17Fロビーへ出る