30F 特集ルーム
「解像度UPの裏ワザ」
デジタルカメラで撮影する場合、サイズが大きなプリントを意識すると
まだまだ解像度不足になることってありますよね。
そんな時にある程度有効な手段が無い訳ではない。
特に静物に対してはバッチリ使えますので憶えておいて損はないよ。
うちのスタジオでもよくやってる方法です。
やり方を解説する前に、まずは考え方から。
画像には、解像度の必要な部分と、それほど必要無い部分が存在する。
たとえば、被写体と背景のように背景に関しては細部まで再現する必要性が
なかったりするわけです。
今回は、
ワインのボトルを撮影するという状況で話をすすめていこうと思います。
では、高解像度が必要な部分(こまかいところまで再現する必要のある部分)は
どこになるでしょうか?
ずばり、ラベル部分です。
他の部分は補完により目伸ばしをすればいいのですが、
ラベルの部分だけは、くっきりと文字が読めないと困ってしまいます。
と言うことで、作業に入りたいと思います。
200万〜300万画素クラスのデジタルカメラを使って、
A4サイズ400DPIのプリントを得るためには、拡大が必要です。
デジタルカメラの画素数が1200×1600ピクセルだとします。
A4の400DPIのプリントは、約3200×4500ピクセルですから、無謀ですね。
でも、この全体のショットをまず撮影します。
そして、3倍くらいのA4の400DPIにリサイズして拡大します。
予想どうりラベルの文字は、ぼやけてしまってきれいではありません・・・
次に、ラベル部分だけのアップも撮影します。
こちらははっきりと細かな文字まで読めますね。
で、この画像のラベル部分だけ切り抜いて、先程の全体の画像に合成します。
大きさと位置を調整すればそれなりに見えてくるでしょ。
あとは、それぞれの画像が馴染むように
アンシャープマスクなりをそれぞれに適した量をかけてから
貼り付ければ、ハイ出来上がりってなわけです。
切り抜きの輪郭部分や画質のバランスに一工夫すれば、
おー、こんなデジカメで撮ったなんて信じられない!って言われますよ。
次の講座へ 前の講座へ 30Fロビーへ出る