39F 特集ルーム

「結局キャリブレーションって」 ここでひとつ、キャリブレーションについて思い起こしてみましょう。 簡単にいえばキャリブレーションって、 スキャナーやモニター、プリンター等の個々の機器の 基準出しだと思ってください。 それをトータルで一貫した管理をするものがカラーマネージメントです。 まずモニターについて、 モニターは、個体差も大きいけど、そんなことより 基準がはっきりしていなくてとっても扱いづらいものです。 とくに最近よく使われるようになってきたTFTモニターなんか 見る角度によって色や濃さが変わってしまいますので 全然あてにならないものです。 CRTならきっちりやれば、それなりに効果があってスッキリとしますね。 僕の場合は最終的に紙媒体に出力することが多いので、 色温度は5000ケルビン近辺で紙の地色の白にモニターの白を合わせます。 ガンマは1.8を使っちゃいますね。 この方がシャドウのディテールが確認しやすいものですから。 画像の確認窓がしっかりとキャリブレーションされたら次はプリンターです。 モニターどうりの色にプリントされるようにキャリブレーションできれば 一番いいのですが、なかなかそうはいきませんね。 プリンター単体のキャリブレーションって、 各色が255レベルのものを真っ白に、0レベルの色を真っ黒に合わせるくらい のもので、色まであわせられる(ここでいう色とは見た目の色)ことなんて まず持ち合わせていないのが現状です。 そのためには、プリントする前に出力するプリンターに合わせて 各色のガンマを合わせてやらなければいけません。 この作業は後に出てくるフォトショップのコーナーで解説しますが、 要はトーンカーブをいじくることになります。 グレーの調整ってことですね。 そして入力機器のキャリブレーション。 こいつは是非押さえておいてほしいところです。 たとえばスキャナーの場合、スキャンする原稿と同じ色で モニターに出てくればいいのです。 スキャンドライバーのデフォルトに設定しておくと 手間が大幅にかからなくなります。 原稿によってよりいい状態に補正をかけることも重要ですが、 まずは原稿どおりにスキャンできるような設定を作っておきましょう。 このように、機器ごとにキャリブレーションをして 基準を一定にしておけば常に安定した環境で作業ができるってことですね。
                
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