40F フォトショップ・ルーム

「ダイナミックレンジエンハンスメント」 画像イメージのダイナミックレンジは、有効な輝度または彩度レベルを 全範囲にわたって利用する度合いのことです。 RGBカラーには3つの要素それぞれに8ビット(256レベル)の階調が使用できます。 この256レベルの階調は、すなわち各色256の輝度レベルです。 デジタル画像はドットの集まりでできていますので、 そのひとつの点には256レベル×3色の表現域があることになります。 ベタの画像はこの領域がすべて利用しきれていない状態で、 一般的に眠い画像とか、抜けが悪い画像と呼ばれます。 255レベルや255レベルに近いレベルが存在していなかったり、 0レベルや0レベルに近いレベルが存在していなかったりと このような画像は、ダイナミックレンジがよくないと言います。 この画像をヒストグラムを参考にレベル補正で 無駄なく表現領域をひろげてやると、 画像のさまざまな部分で全く異なったレベルの輝度が 使用されるようになり、はっきりとした抜けのよい画像になります。 このような画像イメージは、適切なダイナミックレンジと言えるでしょう。 スキャンドライバやレベル補正には、ハイライト、中間、シャドウの スライダがあり、ハイライトとシャドウのスライダは ダイナミックレンジエンハンスメントに使用し、 中間のスライダは、ガンマ補正に使用します。 画像の予備処理としては、通常はスキャンの際に実行される イメージエンハンスメントです。 フォトショップにも基本機能として備わっていますが、 ビット落ちを最小限に抑えるためにも、入力時にできる限りの イメージデータの予備処理をしておくべきでしょう。 ダイナミックレンジエンハンスメント操作は、 ピクセルごとの輝度を調節してレベル0からハイライトレベルの範囲で ヒストグラムのグラフを分布しなおして、レベル0からレベル255間での すべての範囲に分布させることによって、 補正前に使われていなかった空白の部分の輝度レベルまで 活用することです。
                
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