101F 特集ルーム
「フレアーとゴーストについて」
デジタルカメラの特徴のひとつとして、フレアーやゴーストが出やすい
と言うことがあげられます。
その理由として、デジタルカメラの受光面の平滑度が、フィルムの膜面よりも
つやつやしているために、入射してきた画像の光を多く反射して、
その反射光がレンズの後玉にあたってまた受光面に戻ってくるからです。
通常のコントラストの画像ではあまり苦にはならなくても、
光源自体が写りこむような、非常にコントラストの強い状況の場合には、
光の周りがにじんだり(フレアー)、対角上に反射が写ったり(ゴースト)
することがよく見受けられます。
フレアーもゴーストも、一般的には嫌われる存在ですが、
光の強さを強調したり、まぶしさを表したり、写真的な見せ方等
写真の内容によってはとても効果的な表現方法のひとつです。
でもやはり、フレアーもゴーストも、出そうとして作ったものと
出てしまったものでは、成功と失敗ほどの違いがありますので
これらをコントロールする必要があります。
フレアーはハレーションとも言われており、レンズフードをつかって
防いだり、助手にレンズに影を作ってもらいハレ切りさせることで
弱めることができます。
レンズに汚れがあったり逆光撮影では、特に注意が必要です。
あと、使用しているレンズによって大きく出方が異なりますので
よく特性を理解して使用することをお勧めします。
デジタルカメラでは特に気をつけてくださいね。
古いレンズは、レンズ内にほこりが多く入ってていたり、前玉にこまかい
傷が入っていることが多く、注意が必要です。
最近のレンズでは、デジタルカメラに対応したメニスカスレンズという
反射光が結像しにくいように球面を強くとったレンズがよく使われているたり
反射低減のコーティングが強化されていたりして
受光面で反射した光線がレンズでまた跳ね返ってくる事を
最小限にとどめるための工夫がされています。
古いレンズはこのフレアーやゴーストを余韻や味として活かして使い、
くっきりした画像には、新設計の新しいレンズがいいですね。

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