104F フォトショップ・ルーム
「画像の拡大」 デジタル写真等のビットマップ画像には解像度と言う密度があります。 大きく引き伸ばせば、この密度はうすくなり、小さく使うと密になります。 最終的な大きさに対してどの程度の解像度で扱えばいいかと言うと、 一般的には、印刷原稿では350dpi、写真プリントでは300dpi以上必要です。 インクジェットプリンターでは、 その機器の持っている解像度の整数分の一になると良いとされていましたが、 経験上、写真画像では違いは出てこないようです。(ラインのデータは別で) さて、画像を拡大したときに密度が減ってしまい不鮮明になったり エッジのぎざぎざが出てくる事がありますので、これを防ぐために 解像度を増やさなければいけません。 一般的には、フォトショップで拡大をしていると思いますが、 このやり方にもいろいろあります。 まず、拡大するためのリサイズ方法の違い。 「ニアレストネイバー法」「バイリニア法」「バイキュービック法」等があり 写真画像の場合は、「バイキュービック法」を主に使用します。 これだけの事ならデジセミにはなりませんね・・・ では、もう少し詳しく言うと、拡大できる画像としにくい画像があります。 例えばポートレート。 理屈の解説まですると長くなりますので省きますが、 アップで撮影したものと全身写真があったとすると、アップで撮影したものは 全身写真ほどの解像度が無くても大丈夫なのです。 人の目で見てシャープだと判断する部分がしっかり分解されていれば シャープな画像なのです。 これと同じように、全身のポートレートよりも もっと密度の高い解像度が必要なものは集合写真です。 人の目が高解像度を求めるシチュエーションなのです。 言い換えると、再現したいいちばん細かい形に対して、何個のピクセルが 割り当てられているかどうかが問題なのです。 デジタルカメラでは、出力時にはすでにデータ補間されているので あまり拡大すると画像が悪くなってしまいますが、 スキャナーで拾った画像では、2倍以上に拡大してもデジタルカメラほどは 画質が落ちません。 しかし、どうしても大幅に拡大しなくてはいけないような状況もあります。 そんな時は一発で拡大するよりも段階的に拡大した方がよい場合も ありますので、これをご紹介します。 例えば、265%に拡大をする場合、まず整数倍の200%に拡大をして、 かるくシャープネス処理をします。 それから残りの端数分の拡大を行うことで、輪郭の崩れの少ない 拡大処理をすることができます。 もっと拡大をするときは、200%拡大とシャープネス処理の工程を もうワンサイクル追加します。