15F 資料室
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デジタル写真セミナー 99.1月号 No.24
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発行・配送数: 2129 部
目次
・ [特集] 可視光 〜波長について〜
・ [連載] 入力の知恵・画像の知識
(A/D変換)
・ [連載] ちょっとかしこいフォトショップ・テク
(最近の切り抜き)
・ [連載] アナログ男の‘グチ’
・ デジタルフォトクラブ
(文字がピンボケ)
・ いいもの紹介
(LS−2000)
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===== はじめに =====
あけましておめでとうございます。
それにしても、なんて寒いんだ。
静電気はバチバチで、マシンを壊さないように注意しなくちゃ。
一応、ラックがきちんとアースとってあるので、
こいつに触れて「バチッ」とやってから作業にとりかかる日々が
続いております。
本体よりも、スキャナーがいかれるとショックが大きいので・・・
ご意見ご感想や、何かお恵みは tsuji@chitanet.or.jp まで!
必ず返信いたしますので、なかなか返事がないなぁってときは
何かのトラブルの可能性がありますのでもう一度送信して下さいね。
たいてい、ぼくの人的ミスで「消えちゃった」とか、
どこへいったかわからなくなったときですけど。(^^ゞ
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[特集] 可視光 〜波長について〜
今月はフィルターワークに欠かせない、光そのものの正体について
解説したいと思います。
光には波長があり、電磁波のうち視覚に光として感じる波長域は
380nmから780nmの範囲で、写真として実際に実用になる範囲の
400nm〜700nmを可視光として一般的に使われています。
そしてこの範囲のすぐ外側に赤外線と紫外線があります。
ちょっと表にしてみると、
波長 波長域 (nm) 色
短い 約 〜400 紫外線 (見えない)
↑ 約400〜450 紫 ───
│ 約450〜500 青 │ 可
│ 約500〜570 緑 │ 視
│ 約570〜590 黄 │ 光
│ 約590〜610 オレンジ │
↓ 約610〜700 赤 ───
長い 約700〜 赤外線 (見えない)
と、こんな感じでわかるでしょうか。^_^;
なぜこんなことを知る必要があるかというと、
目に見える可視光は、紫までの波長ですが、銀塩フィルムに使用している
感光物質はハロゲン化銀なので可視光だけでなく、より波長の短い
紫外線にも感光してしまいます。
ある程度は、フィルムの表層にある紫外線吸収層によって弱められたり、
レンズのガラスに吸収されますが、視覚感度の低い380〜400nmの
ギリギリのところで見た感じ以上に感光してしまうんです。
この部分が感光すると、紫外線を多く含む遠景がかすんでしまったり、
青みを帯びたりして不鮮明になります。
そこで、UVフィルターを使うわけです。
UVフィルターには、口径以外にも大抵何やらの数字が記載されています。
たとえば、L37とか、L39、L41など。
37は、370nmあたりで波長をカットするもので、
可視光も非常に透過率の高いクリアものです。
41は、410nmあたりの波長でカットしますので
強力な紫外線カットの威力があります。
39又は記載なしのものは、ごく一般的なUVフィルターです。
でも、実際に撮り比べてみていませんので、
写真写りにどれだけの違いがあるのかは定かではありません。^_^;
一般的なポートレートでは、それほど効果の違いが出るとは思えないので
わざわざ自腹切って同じようなフィルターを何枚も買おうとは
思わないでしょ。・・・ごめんなさい。
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[連載] 入力の知恵・画像の知識
「A/D変換」
スキャナーにしても、デジカメにしても入力するときには、A/D変換を
します。アナログの映像をデジタルに変換するんです。
このときに、無限に存在していた階調を何段階かに区切ります。
そのこまかさが各色8ビットとか12ビットと言ったように表されます。
各色8ビットとは、通常に扱われるRGBそれぞれが256階調のこと。
3色に分解してその各色を256段階のトーンに区切っているのです。
これが一応「フルカラー」といわれ、ひとつのピクセルは、
256×256×256=16777216とおりの表現能力が
あるということです。
では、各色12ビットとなるとRGBそれぞれが4096階調になります。
8ビットよりも更に細かく4096段階のトーンに区切っています。
これが各色ありますので、ひとつのピクセルは、
4096×4096×4096=678億色もの表現能力になります。
通常は、各色8ビットで処理をしていくので
いくら12ビットで読み取ったとしても、8ビットに落として処理を
していくことが一般的です。
では、なぜ入力には12ビットが必要なのでしょうか?
それは、サンプリングしたデータはそのままでは使えないからです。
ダイナミックレンジやレベル値、トーンなどを最適化して
入力機器から出力する必要があるからです。
8ビットでサンプリングしたものを最適化すると、ビット落ちにより、
各色256階調あったものが、200とか150の階調になってしまい
トーンジャンプが発生したり、情報量の欠落でフルカラーが発揮できなく
なってもったいないですよね。
そんなわけで、12ビットA/D変換の必要性が出てくるのです。
さらに最近は、フォトショップなどでも計48ビットが実用的に
扱えるようになりつつあるので、出力時(アプリケーションに渡す時点)に
8ビットに落とす必要が無くなりつつあります。
すでに、ミドルクラス以上のフラットベッドスキャナーや、
ニコンのフィルムスキャナーLS2000などでは、
12ビットのままアウトプットできる仕様になっています。
またさらに常識が変わっていくでしょうね。
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[連載] ちょっとかしこいフォトショップ・テク 14
「最近の切り抜き」
遅れ馳せながら、バージョン5になりました。^_^;
いろいろなマグネットのツールが使ってみたくなったからです。
でも、実用になるものは、後から修整を加えやすい
マグネットペンツールくらいです。(今のところ ^_^;)
そこで今回は、各ツールを組み合わせて合理的な切り抜きをしてみます。
まず、マグネットペンツールをつかって、大まかにパスを切ります。
必要に応じてアンカーポイントを削除したり、追加します。
オプションは画像の解像度によって数値は異なりますので、
いろいろと試してみる必要がありますね。
バージョン4までを使用している方は、普通のペンツールで描いて下さい。
次に、方向点切替えツールにして、
細かくパスの形を修整します。
このときに、アンカーポイントの位置を変更するときは、
コマンドキーを押しながら(Win版は、CTRLキー)ドラッグします。
突起部分などはこの時点では無視して作業を進めてかまいません。
だいたいできましたら、選択範囲に変換して下さい。
そして、クイックマスクモードにして、ブラシツールと消しゴムツール
を使って最終的な選択範囲を仕上げます。
突起部分などはここで修整した方がらくちんです。
クイックマスクモードを解除して、コマンド+J(Win版は、CTRL+J)
で選択範囲をレイヤーにして切り抜きます。
あとは、輪郭部分の処理です。
コマンドキー(Win版は、CTRLキー)を押しながらレイヤーをクリック
して選択範囲を呼び出し、選択範囲→選択範囲を変更→境界線で
境界線を選択範囲にします。幅はいろいろ試してみて下さい。
不必要な部分をクイックマスクモードでブラシツールで塗りつぶしてから
ガウスぼかしをかけて輪郭を馴染ませます。
選択範囲のしましまが目障りなので、コマンド(Win版は、CTRLキー)
+Hで隠してぼかしの量を調節すればやりやすいと思います。
失敗した部分は、コピーツールで下絵(元のレイヤー)をコピー元にして
部分的に修整をします。
で、元画を削除して出来上がりになります。
ぼくはいつも、こんな流れで切り抜いていますが、皆さんはどのような
方法で切り抜いているのでしょうか。ちょっと気になります。
もっと正確にできる方法がありましたら教えて下さい。
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[連載] アナログ男の‘グチ’
フォトショップを完全に5にしました。
というよりも、「ガンマ」から「アドビガンマ」に移行しました。
色管理方法が変わってとまどっていました。
ようやく理解できて、移行に踏み切ったとでも言いましょうか。^_^;
sRGBってなんなんだ。
RGB設定がなぜ必要なのか。
Webのことが頭に無かったぼくにはわからないことだらけでしたが
「そうか!そういうことだったんだ。」てな具合にようやくナゾが解けて
アドビガンマを使うことにしました。
モニター表示のときは、ガンマ2.2が一般的だったんだ。
sRGBがガンマ2.2になっているのが理解できなかったし、
表示方法がこうもいろいろあったのでは、なにが標準なのかわからない。
それにしても、使い勝手がこんなに変わると
拒絶反応でなかなか使おうとしなくなるんだなぁ。
「ガンマ」にあった白、カラー、黒のスライダのほうが、
よほど使いやすかったのになんで何だろう。
まあいいや。
一夜明ければ、弟の結婚式だ。
あのスーツだと目立ちすぎちゃうかなぁ。ビール注ぎに廻らないと。
飲み過ぎに注意しなくちゃ。暴れないように気をつけよう。
そうだ、写真も撮らなくちゃ。
モデルになりそうなかわいい子いるかな。^_^;
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デジタルフォトクラブ (質問コーナー)
「文字がピンボケ」 ・ simizu さんより
(Q)
フォトショップで年賀状を作成しようと今年は奮起いたしました。
が、プリントしてみてびっくり。
字がぼやけてしまうのです。
AR行書体15ポイントぐらいから、目をこすって読んでいるようなピンぼけ。
どうしたら、ピンぼけにならなくてすむでしょうか。
(A)
フォトショップは、ビットマップ画像ですので、
考えられる原因のうち、まず確認して欲しいことは解像度です。
通常、写真画像のみの場合は
ディザリングや誤差拡散を用いてハーフトーンを再現している
プリンターは、プリンターの解像度の1/2〜1/3くらいでも
十分きれいに再現できるのですが、
文字の切れは甘くなってしまいます。
画像の解像度は、300dpiくらいは必要です。
できれば、360dpiのプリンターは360dpiで作ってみて下さい。
そして、文字入力のアンチエイリアスをはずしてみるのも
試してみて下さい。
使用しているブリンターによって
いろいろな原因があると思いますが、
インクジェットのインクのにじみもあると思います。
インクジェット用の年賀はがきを使っても
多少のにじみは出てしまうので、これはあきらめるしかないでしょう。
ポストスクリプトプリンターをお持ちでしたら、
レイアウトソフトやイラストレーターに画像を貼り付けて使えば
文字の切れの甘さは少なくなります。
ところで、使用しているブリンターはなんだったのでしょう?
メールのお便り募集しています。
このデジタルフォトクラブのコーナーは読者の皆様からの
ご意見にお答えするコーナーです。
フリートークもしましょう。HP紹介も待ってます。
質問でも意見でもなんでもおよせください。
このメールに返信すればOKです。
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いいもの紹介
「LS−2000」
ニコンのフィルムスキャナーLS−2000は、結構いけます。
特に、暗部のノイズが少ないのにはオドロキです。
どういうわけなのか、わからないけど
クールスキャンとは比べ物にならないくらい良くなっている。
35mmやAPSフィルムしか使えないので、
しょせん家庭用だとバカにしていたことを後悔しています。
それにしても、なんでなんだろう。
このクオリティーで2Bが使えれば、飛ぶように売れるだろうなぁ。
プロの入門機として。
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◆◇◆ 「デジタル写真セミナー」 99.1月号 No.24 ◆◇◆
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発行人 辻 徳明 tsuji@chitanet.or.jp
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