24F 資料室
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デジタル写真セミナー 99.10月号 No.35
バックナンバーはホームページにて閲覧できます
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発行・配送数: 3363 部
《目次》
・ [特集] プリントの耐久性
・ [連載] 入力の知恵・画像の知識
(デジタルカメラを使いこなそう! Part4)
・ [連載] ちょっとかしこいフォトショップ・テク
(プリンタカラー管理?)
・ [連載] アナログ男の‘グチ’
・ デジタルフォトクラブ
「ホワイトバランスってなんですか」
・ いいもの紹介
(プリント修整液)
□ 広告募集しています。
詳しくは、http://www.chitanet.or.jp/users/tok/koukoku.html
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===== はじめに =====
いや〜、テレビに出てしまいました。
ローカルなテレビ局ですけど。
突然呼ばれて行ってみるとテレビカメラが・・・
3年前からやっている、写真から作るCG制作、
「シリコンスクリーン」(ぼくが勝手に付けた名前 ^_^;)の紹介を
させてもらいました。
歴史散策ウォークラリー(24日)というイベントがあり、
このポスターにドーンとぼくの作品を使っていて、
23〜25日と会場になる大野のギャラリーで展示をしますって。
見てみたい方は、愛知県常滑市大野町のギャラリー恭へ。
でも、せっかくテレビに映ったのに、おなかをこわしていて
とても笑顔などできるような状況ではなかった。・・・(@_@)
ご意見ご感想や、何かお恵みは tsuji@chitanet.or.jp まで!
必ず返信いたしますので、なかなか返事がないなぁってときは
何かのトラブルの可能性がありますのでもう一度送信して下さいね。
◆◇ NEWS ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
===== パソコン版画【堀 宗照】'国画会版画部会友' 個展 =====
●新しい芸術表現として、チャレンジしてみました●
写真や絵もこれから、パソコンによる技法が広まるのではないでしょうか
開催日:10月28日(木)〜11月2日(火)
時 間:11:00〜19:00 最終日は16:00迄
開催場所『ギャラリートーニチ』入場は無料です TEL 03-5323-6501
新宿区西新宿6-5-1 新宿 アイランドタワー20階
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[特集] プリントの耐久性
前回は変退色の種類について、
光によって色褪せる「明退色」と、温度や湿度による「暗退色」があり、
光には大変弱いという話でした。
で、今回は変色についての後編として、具体的なプリンターを取り上げて、
インクの種類と保存方法の違いによる実験結果をお伝えいたします。
参考として、日本写真芸術学会の発表資料の強制劣化テストについて
少しお伝えしますが、計算で割出した数値での比較なので
目安としてみてください。
暗退色(暗所保存性のテスト)は、保存温度を高めて強制劣化テストを行う
「アレニゥスプロット」の手法により、
相対湿度70%RH、70度Cで28日間と、85度Cで21日間のテスト。
明退色(明所保存性のテスト)は、蛍光灯とキセノンランプによる
アトラス製の強光照射装置を使用して、
50kluxと、100kiuxに換算してのテストです。
使用プリントは、
インクジェットプリント
・・・エプソンプリンター+同社スーパーファイン専用光沢紙
ピクトロプリント
・・・フジピクトログラフィー+専用ペーパー
昇華型プリント
・・・コダック昇華型プリンター+専用ペーパー
フォトキレートプリント
・・・コニカフォトキレートプリンター+専用ペーパー
銀塩写真ペーパー
・・・フジカラー・スーパーFAVペーパー
・・・コニカカラー・QAペーパータイプA6
・・・コダック・エクタカラースープラ2ペーパー
という種類でのテストです。
数字で説明しても分かりづらいと思いますので、
ぼくが感じた感想を書きたいと思います。
「暗退色(暗所保存性のテスト)」
インクジェットプリント
強いですね。Mがわずかに抜けただけでほとんど変色ナシです。
ピクトロプリント
CとMが少し抜けています。にじみも確認できます。黄ばみあり。
昇華型プリント
Cが抜けています。にじみがひどい。こりゃだめだね。
フォトキレートプリント
Mが乗ってきている?でも変色は少ない。
フジカラー・スーパーFAV銀塩写真ペーパー
Mに転んでいます。黄ばみもあり。
コニカカラー・QAペーパータイプA6銀塩写真ペーパー
Y抜けが目立ちます。少し黄ばみもあり。
コダック・エクタカラースープラ2銀塩写真ペーパー
Mに転んでいます。黄ばみもあり。銀塩の中では半分程度の耐久性。
順位を付けるとすれば、
一位・(インクジェット)→(フォトキレート)→(フジカラー)→(コニカカラー)
→(コダック)→(ピクトロプリント)→(昇華型プリント)ビリ^_^;
意外にも、インクジェットが暗所では長持ちするんですね。
「明退色(明所保存性のテスト)」
インクジェットプリント
ひどすぎて問題外。見るに絶えない。
ピクトロプリント
全体的に薄くなるが、特にM抜けで、変退色大きい。
昇華型プリント
ある程度までは踏ん張るが、C抜け。
フォトキレートプリント
C抜けだけど、変色少ない。
フジカラー・スーパーFAV銀塩写真ペーパー
さすがに銀塩ペーパー、ほとんど変化ナシ。
コニカカラー・QAペーパータイプA6銀塩写真ペーパー
すこしM抜け。百年プリントの名が泣いている。
コダック・エクタカラースープラ2銀塩写真ペーパー
すこしM抜け。銀塩の中では一番ひどい
順位を付けるとすれば、
一位・(フジカラー)→(コニカカラー)→(コダック)→(フォトキレート)
→(昇華型プリント)→(ピクトロプリント)→(インクジェット)ビリ^_^;
堂々と銀塩写真ペーパーの上位独占。特にフジはすばらしい。
まあ、強制劣化テストなので目安にしてください。
では、ぼくがやってきた実際の耐久テストではどうなのでしょうか。
期間が半年と短いので暗退色は判別不可能ですので、
明退色についてのみのおはなしです。^_^;
使用材料は、
銀塩写真フジ(フジ・NEWスーパーFA9プロフェッショナルCG)
銀塩写真コダック(コダック・エクタカラーポートラ3)
ピクトロペーパー(PS3-DSドナー+PS3SGペーパー)
熱転写プリント(アルプス熱転写プリンター+専用平滑紙)
インクジェットキャノンA(BJC 455J)
インクジェットキャノンB(WBJ F600)
インクジェットエプソン(PM 3000)
と、これだけやってみました。
「直射日光の当たる窓越し」でのテスト
銀塩写真フジは、
半年経っても比較しなければ変色ナシと言っていいほど。
銀塩写真コダックは、
3ヶ月ほどでなんとなく変色したと感じる。
ピクトロペーパーは、
約2週間で変化が現れ、1ヶ月もするとかなり薄くなる。
熱転写プリントは、
半年後も全く変化ナシ。最強かもしれない。
インクジェットキャノンAもBも、
1週間もたなかった。ひどすぎる。
インクジェットエプソンは、
キャノンよりもマシな程度。やはりひどい。
「部屋の壁」でのテスト
銀塩写真フジは、
半年では変色ナシ。
銀塩写真コダックは、
やはり半年では変色ナシ。
ピクトロペーパーは、
1ヶ月で変色を感じる。半年で黄ばみも出てきて薄くなる。
熱転写プリントは、
半年後も全く変化ナシ。最強かもしれない。
インクジェットキャノンAは、
3週間ほどでなんとなく変色。半年たつとひどいもの。
インクジェットキャノンBは、
1ヶ月ほどで変色。半年でかなり薄くなるがAよりはいい。なぜだ?
インクジェットエプソンは、
キャノンよりも変色少ない。
と、まあ、こんな感じでした。
画質と耐久性、プリントコストなど、プリンター選びには
いろいろな要素があると思いますが、プリンター本体の値段だけではなく、
プリントの耐久性も考慮してみるのも必要だと思います。
また、手持ちのプリンターがすべてではなく、
使用目的に合った出力方法でプリントされることもおすすめします。
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[連載] 入力の知恵・画像の知識
「デジタルカメラを使いこなそう! Part4」
今回は、デジカメならでわの画像メモについて取り上げてみます。
テジカメの特徴の一つである内臓モニター。
これを利用しない手はない。
メモがわりにバシバシ撮って、用がすんだら消しちゃおう。
例えば買い物メモ。
メモを写して持ち歩くんじゃあないんですよ。
買おうかどうか迷ったものは、パチリと写しておいて
後でじっくり見て考えればいい。
値段も一緒に写しておけば、他店と比較するのにも好都合だね。
そしてぼくがよく使うデザインメモ。
気になる広告や看板を見つけると、デジカメでパチリ。
構図やレイアウトの勉強にもってこいだ。
運転中の窓越しの景色やおもしろい造形も画像メモしておく。
外食の時に、気のきいた食器にピンときたら、
思い思いにテーブルの上を配置してこれもパチリとしておく。
さらには、街を歩いている人のファッションやポーズ、表情までも
画像メモしてしまう。・・・のは、職業病?
気を取り直して、
時刻表などの一時的なメモにも便利。
行きに電車を降りたときに写しておけば、
帰りの電車をどれにするか、時刻表がモニターで確認できて
電車待ちの無だな時間が省ける。
あと、ほんとはいけないことだけど、本屋で立ち読みパチリも便利。
買うまでもないけど、おぼえておきたいページってあるよね。
ストロボをオフにして、こっそりと画像メモ。
フィルム代がかからないし、
モニターが付いていて、すぐ見られるということで、
カメラとしての新しい使い方は、いくらでもあるもんだ。
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[連載] ちょっとかしこいフォトショップ・テク
「プリンタカラー管理?」
今回は、プリンタの色合わせについての実践的なお話しです。
カラーマネージメントシステム(CMS)と言いますが、
フォトショップでは、
カラースペースでプロファイルを指定することができます。
このようなアプリケーション側で色の管理をすることを
アプリケーションCMSと、仮に言っておきましょう。
フォトショップ側で、
このアプリケーションCMSを使って色調を決める場合は、
プロファイルの設定に細心の注意をはらう必要があります。
適切なプロファイルを設定してやらないと、
ひどいプリント結果が待っていることになるけど、
大抵の場合は、プリンタごとのプロファイルが
プリンタに付いてきているので、まずはそれでテストプリントしてみます。
これで満足できる色調に仕上がれば問題無いのですが、
いろいろ試してみる価値もありますね。
では、フォトショップ側のアプリケーションCMSを使う方法です。
プリントコマンドで出てくる画面(ドライバ画面)で、
「プリンタカラー管理」というものがあると思います。
最近のドライバにアップデートするとこの項目が追加されていて
なんだこりゃと思ったかた方も多いと思います。
この「プリンタカラー管理」というチェックボックスの
チェックをはずせばフォトショップ側の
アプリケーションCMSが適用されます。
この場合、プロファイルは適切なものが選択されているかどうか
確認しておく必要があります。
ここが、「RGBカラー」とか、「CMYKカラー」になっていると、
CMSは有効にならないので気を付けてください。
それでは、この「プリンタカラー管理」というチェックボックスの
チェックを入れた場合はどうなるのか。
これがプリンターメーカーが用意している、
「ドライバCMS」を適用するという意味になります。
ドライバ側のカラーマネージメントシステム(CMS)を使って
プリントの色を管理することです。
この、「ドライバCMS」を使う場合は、
「プリンタカラー管理」にチエックを入れて、
カラースペースの指定項目があれば、「RGBカラー」を
選択しておけばいいでしょう。
モニターで見ている画像をプリントする訳ですので、RGBカラー
という簡単な理由ですね。
フォトショップは、CMSをもっているので、
わざわざドライバCMSを使う意味も無いとは思いますが、
色再現の忠実さよりも、
インクに合わせた、より彩度の高いプリントを求めている場合は、
CMSを使わないか、ドライバCMSを使えば
きっと派手なプリントが仕上がることでしょう。
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[連載] アナログ男の‘グチ’
レタッチは善か悪か。
最近こんな討論を一晩中した。
もちろんぼくは、レタッチは必ず必要だと思っている。
昔は、ネガ修整をしていないものは商品価値が無いとまで
言われていたほどで、このネガ修整のうまい下手で作品の出来が
大きく左右されていた時代もあったほど。
このネガ修整については、ぼくは反対であるが、
通常の銀塩写真では、プリントレタッチを必ず行なっている。
特殊な染料で色を乗せていく作業は大変手間のかかることだけど、
やはりライティングだけではどうにもならないことも出てくるので
仕方の無いことだと思う。
話をデジタルにもっていくと、
地味な部分では、ゴミ消しなどもあるが、
イメージしていたものが、レタッチや合成を必要とするものなら
迷わずそれ用に撮影して修整を加える。
写真は所詮、記録であったり表現や伝達手段である訳で、
写真が目的ではないと考えている。
そうでしょ、写真でなくてはいけないものなんて無いよね。
絵画の方が適していたり、イラストで表現した方がいい場合だって
いくらでもある。
ジジイがよく使っているソフトフォーカスなんて、
本当にピッタリくるものなんて極マレで、
絵で書いたほうがいいものの方が断然多いと思う。
レタッチを嫌う方の意見は、
レタッチができると、撮影がいいかげんになると言う。
まあ、後で直せばいいやってチョンボしはじめると、
良い写真など出来るはずが無いんだって。
ここがうなずけない所でもある。
いいかげんな撮影なんかしていないんだって言っても分かっちゃくれない。
でも、いちいち撮影前のラフを見せて、こうしたいからこうしているなんて
説明するのも、言い訳じみているのでしたくは無い。
このレタッチの是非について、
メール討論会でも開いてみたいと思います。
希望者には、メールのccで連ねておしらせしたいと思います。
「レタッチの是非」というサブジェクトで、
tsuji@chitanet.or.jpまで、ご意見をお寄せください。
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デジタルフォトクラブ (質問コーナー)
「ホワイトバランスってなんですか」 ・ 菊池さんより
ORG: ホワイトバランスってなんですか
ORG: デジタルカメラでQTMVを作りたいのですが
ORG: ホワイトバランスに注意と言われたことがあります
ホワイトバランスって、簡単に言えば
環境光の色です。
通常は、太陽の明かりである5000〜6000度ケルビンを
基準に考えてある訳ですが、
タングステン光(電球)の中で撮影をすると
黄赤っぽい色に写ってしまいます。
また、朝夕も黄赤っぽくなり、
晴天の日陰では、全体的に青っぽい色に写ってしまいます。
ホワイトバランスをオートにすると、
これらを目で見た感じに近くなるように
デジタルカメラが補正をかけます。
また、意図的に夕方の色を黄赤っぽい色にするためには
ホワイトバランスを標準に固定してやれば
要らん補正がかかってしまうのが防げます。
ムービーはあまり詳しくはありませんが、
きっと、カットの編集の時に
ころころと色味が変わってしまっては
見づらいものになってしまうので
注意してくださいということなんでしょうね。
☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。.:*:・'゜☆。.:*:..:*::・'゜☆。.:*:・'゜:*
'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*:..。.:
メールのお便り募集しています。
このデジタルフォトクラブのコーナーは読者の皆様からの
ご意見にお答えするコーナーです。
質問でも意見でもなんでもおよせください。
このメールに返信すればOKです。
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いいもの紹介
「プリント修整液」
「Veronica Cass(ベロニカ・キャス)」(アメリカ製)の
SPOTTING DYE SETって言うんですけど、
普通の銀塩プリントの写真はもちろん、
ピクトロプリントや昇華型プリントでも使えます。
通常は、一滴を水で薄めて使いますが、
ぼくは、カラー現像の安定液で溶いて使っています。
モノクロのドライウェルで溶いてもいいです。
ピクトロプリントの気泡や、昇華型のドット抜けを埋めたり、
モニターで確認しきれなかった部分の修整に重宝します。
使い始めてもう10年近くたつけど、これがいちばんいいね。
他社のものとは、全く違いますね。
近代のCJもダメ、スポット用として売られている修正インクなんて、
話にならないと思ってしまうほどの使い心地です。
000番と、00番と、0番の3本の筆を用意しておけば、
たいていのものはレタッチできます。
ぼくは、FDケースに各色を乗せて、パレットにしています。
ところで、どこで入手するかって・・・
個人輸入するか、問屋に頼み込んで入れてもらうしかないかな。
なんともならないなら、うちで何とかいたします。
蛇足ですが、
スポッティングの後にスチームを当ててやると
筆跡がきれいに馴染んで消えてなくなります。(^o^)
◆◇ NEWS ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
通信料を安くする、NTTのお得な情報です。
以下のページから申し込むと、
ぼくにちょっとした仲介手数料が入る仕掛けですのでよろしくお願いします。
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(ここから申し込みできます)
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◆◇◆ 「デジタル写真セミナー」 99.10月号 No.35 ◆◇◆
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発行人 辻 徳明 tsuji@chitanet.or.jp
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