34F 知恵と知識の間

「デジタルカメラを使いこなそう! Part14」 「必要色と不要色」 変なたとえですが、算数の勉強をしてみましょう。 「0」が無彩色(グレー)だとします。 「5」という色を表わすにはどんな表わし方があるでしょうか? 9−4=5ですし、6−1も5になります。 めちゃくちゃ乱暴な言い方だけど、このマイナスの部分が不要色なんです。 −9から+9までの彩度があれば、この鮮やかさを打ち消す色が 補色と言うもので、画像のニュアンスを表現するには不可欠なものなんです。 では、不要色が全く無かったとすると、色相環の表面だけの やたらに派手でうすっぺらな画像になってしまいます。 写真では考えられない映像になってしまうと言うことです。 一般向けの家庭用デジタルカメラには、この不要色を少な目にして きれいに見せようとする魂胆が見え見えです。 そのために、色が飽和してしまって補正をかけづらくしているんです。 鮮やかな部分のトーンや質感がつぶれてしまう傾向がよく見られますね。 まだまだその辺の設定ができるデジタルカメラは一般的には 出ていないのでどうすることもできませんが、 この不要色の多い少ないも、デジタルカメラを選択する時のひとつです。 とにかく手間をかけずにシャッターを切ったそのままで使う場合は、 不要色少な目のデジタルカメラを 後で補正をかけてよりきれいにしたいなら、不要色が多めの デジタルカメラを使うのがいいようです。 昔は、補色系のフィルタを内蔵しているものが不要色が多めでしたが、 最近補色系フィルタを使っているものはなかなか見かけなくなりました。 べつに、原色フィルターを使っているデジタルカメラが悪いのではなく、 補色系のフィルタを使うと、色が濁り気味になると言うことです。 あくまでも、補正量の控えめなものの方が、 後々加工した時にふんばってくれるということです。
                
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