35F 特集ルーム

インクジェットの耐久性はいかに 一般的にインクジェットは時間が経つと色あせすると言われていますが、 実際どれくらい色褪せしてしまうんでしょうか。 また、どんな状態の時に色褪せしやすいのでしょうか。 このあたりのことを確認しながら、 どうすればインクジェットプリントを長持ちさせられるか 考えていきたいと思います。 まず、インクジェットに使われているインク、 これは水性の染料がほとんどです。 (中には、耐久性を重視した顔料系を使っているものもありますが) このインクは、光に弱い性質を持っていますので、 明るいところに置いていくと時間と共に色あせしてしまいます。 専門的に言えば、退色の種類は明退色と言うものです。 最近のインクはよほど強くなってきていますが、 プリントしたものを直射光の入る明るい場所に飾っておけば、 一月ほどで変色していることが普通です。 しかし、インク自体は安定していますので、 暗い場所での保存性はすごく良いのです。 暗退色には強いんですね。 長持ちさせるには、光があたらないようにして保存することです。 ある実験では、 アルバムなどに閉じて光があたらない場所で保管すれば、 写真よりもながもちすると言う報告もされています。 このインクジェットに対してマイクロドライは、固形顔料インクなので、 光に対しても大変強い性質を持っています。 明るい光に一年以上さらされていても十分通用する色味を保持しています。 まったく色褪せない訳ではありませんが、 印刷や写真よりも、ダンゼン強力です。 でも、インク自体の彩度が低いので 鮮やかさではインクジェットに負けてますけど。 解像度についても、構造上ドットを小さくすることが難しい上、 薄い色の再現が苦手なので、荒れた感じになりやすい。 そこで、最近大型プリンターなどで出始めてきた顔料系インクを使用した インクジェットプリンターが人気になってきているわけですね。 それでもまだまだ高価な顔料インクジェット、なかなか手が出ませんね。 結局今のところは、用途に合わせてプリンターを選ぶとか、 保存方法に気をつけて長持ちさせるのが実際なんでしょうね。
                
   次の講座へ    前の講座へ     35Fロビーへ出る