36F 資料室
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━━━━━ インターネットメールで届く・デジタル写真専門誌 ━━━━━
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┏┏┏┏ デジタル写真セミナー 2000 10月号 No.55
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発行・配送数: 4244 部
《目次》
・ [特集] 赤目対策
・ [連載] 入力の知恵・画像の知識
(デジタルカメラを使いこなそう! Part16)
・ [連載] ちょっとかしこいフォトショップ・テク
(保存ファイル形式の選び方)
・ [連載] アナログ男の‘グチ’
・ デジタルフォトクラブ
(赤目の補正)
(プリンターの選択)
・ いいもの紹介 (アーム付きクリップ)
□ 広告募集しています。
詳しくは、http://www.chitanet.or.jp/users/tok/koukoku.html
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===== はじめに =====
このデジセミもスタートしてからもう3年がたとうとしています。
形態としてメールマガジンの形をとってきました。
メールマガジンももう終わりかな、とまでは言いませんが、
もっと他に方法はないのか、いろいろと検討しております。
3年前はメールマガジンも斬新でしたが、
今ではもうこなれすぎちゃって、次の技術に移行していきたい。
まぐまぐを初めとする発行スタンドが、いろいろな制約をかけてきて
商業的に走りすぎてきたのもなんだか気に入らない。
来年からは思いっきり変えてみたい気もしていますし、
これはこれで残しつつ、新しいものをスタートさせてみたいとも
考えています。でも2つは大変かな。
21世紀型のデジタル写真セミナー2001はどうなるのでしょう?
ご意見ご感想や、何かお恵みは tsuji@chitanet.or.jp まで!
必ず返信いたしますので、なかなか返事がないなぁってときは
何かのトラブルの可能性がありますのでもう一度送信して下さいね。
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[特集] 赤目対策
写真撮影の中で赤目という現象が起きることはご存知ですか。
被写体の瞳が赤く反射してしまうことです。
今回は、この赤目の原因と対策について解説しましょう。
とは言っても、医学的なややこしいことは飛ばして、
どのようなときに発生するかを理解していただき、どうしたら防ぐことが
できるかについて考えてみたいと思います。
赤目になってしまうときの条件は、
1・ストロボ撮影時
2・内臓ストロボを使用した時
3・目線がきているとき
4・周りが暗い場所
これらの条件がそろったときに赤目現象が起こりやすくなります。
最初のストロボ撮影時と言うのは当たり前なんだけど、
どういう意味かと言うと、
赤目はストロボ光の反射によって発生すると言うことです。
ストロボを使わなければ赤目は起きにくいってことですね。
内臓ストロボを使用した時ってのは、入射角反射角の問題です。
ストロボが発光した光がまっすぐはね返ってくる位置
つまり、ストロボの位置とレンズの位置が近ずくほど
赤目現象が起こりやすくなります。
外部ストロボを使って真正面以外の位置からライティングすれば
赤目は起きにくくなるって言うことになります。
そして、目線がまっすぐにレンズを見ていると言うことも
光の反射角度の問題ですね。
レンズ以外の位置を見てもらえば赤目はおきにくくなります。
で、最後の周りが暗い場所であるという条件は、
人間の瞳の大きさに係わりがあるんです。
暗い場所では人の瞳孔は開きますよね。(死んじゃった訳じゃなくって ^^;)
瞳孔が開くと光を反射しやすくなります。
それで赤目になりやすくなるってこどす。
これを防ぐには、周りを明るくするとか、一度明るいものを見てもらって
瞳孔を小さくしてやればいいってことになります。
コンパクトカメラの赤目防止機構は、ストロボをプレ発光させて
瞳の径を絞っているのですよ。
対処法としては、
これらの条件が重ならないように工夫してみましょう。
人によって個人差があり、赤目になりやすい人とかいるみたいですど
そのような人は写真を撮ってあげなければいいんです。うそうそ。
外部ストロボを使ってレンズとストロボの位置を離すとか、
周りを明るくするとか、ってのはちょっと厄介ですよね・・・
とっておきの方法としては、
目線をレンズからはずしてもらうとか、
シャッターを切る前に明るい所を見てもらえば、ほぼ解消できるでしょう。
んじゃあ、赤目になっちゃったらどうしましょうか。
せっかくデジタルなんだから、レタッチでカバーしましょう。
赤目になっている部分を選択して彩度を落として濃度をあげてやれば
何事もなかったかのように、普通の人に変身しますね。
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[連載] 入力の知恵・画像の知識
「デジタルカメラを使いこなそう! Part16」
「人の目はボンクラ」
ついに今回から「見た目と機械の色の違い」と題して、
最低限の色合わせについて掘り下げていきます。
この分野は、いままで解説されている書籍とか語る人が
存在しませんでしたので、
ぼくの独断と偏見で自由勝手にやらせていただきますが
経験上はずしてはいないと思いますのでちょっと気に留めてみてください。
ディープな内容も含まれていますので
難解な部分も出てくると思いますが、これが理解できれば
画像処理のワープゾーンにはいったようなものですね。
では早速人の目はボンクラだと言うことについてです。
ぼくたち人間は比較によって物事を認識しているんだと思います。
特に映像の分野では、デザインにしろ色にしろ
過去の経験との比較によって判断していることが多いんです。
だから上達するには数多く写真を撮れと言われているのかな。
このことについてはあまりに広範囲なことなので色に限定して考えてみると、
ナチュラルなグレーを言い当てられる人は少ないと思います。
これは、光源の影響や環境色の影響も見逃せません。
たとえば、晴天の青空の元、白い紙切れを持っていて
これが本当に真っ白かどうかわかりますか。
車の白い車体はいろんな白い程度がありますが、
本当にナチュラルな白はどのあたりか、判断はつきにくいと思います。
日陰に入ると青く見えますが、はたして何人が青く見えると
認識しているでしょうか。
このあたりも観察力と記憶と比較にかかってくるんです。
記憶があいまいなら、確かな現物を持ってきて
リアルタイムな比較をしてみましょう。
自分なりのスケールを身につけて、これを基準に比較して
判断をすることが大切です。
だまされないでね、錯覚なんかに。
でも、この錯覚も必ず起こる現象ですので、
この錯覚を補正する分量も身につけないといけません。
たたし、最後に言っておきたい事は、
これらのことを理解して基準を身につけた上でのことだけど、
錯覚分を補正した絶対的な色よりも、人間としてだまされている色の方が
感覚上ほんとは正しいんだってこと。
わかりやすく言えば、機械による測定値よりも
自分の目で見て判断した色のほうが実用的だということです。
ぼんくらな人の目を通して伝えたい事柄は、
絶対的な測定値ではなく、相対的な認識の上で成り立っているんです。
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[連載] ちょっとかしこいフォトショップ・テク
「保存ファイル形式の選び方」
98年の5月号で、各ファイル形式については解説しましたが、
実際の作業ではどのように用いられているかここで取り上げたいと思います。
DCS2.0等今となっては、2年以上前とは多少状況が変わっていますが
おおまかには変わってはおりません。
もう一度確認したい方は、
このデジセミのWebサイトhttp://www.chitanet.or.jp/users/tok/の
7階の特集ルームをご覧下さいね。
簡単に保存の形式についていうと、
アプリケーションの専用の形式と、圧縮のあるもの、圧縮しないものです。
アプリケーション専用の形式は、作業途中に使います。
フォトショップを使っている場合は、Photoshop形式(拡張子はPSD)です。
作品が完成するまでは、ずーと、この形式を使うことをお勧めします。
そうしないと、画像が劣化したり、アルファチャンネルがなくなっちゃったり
レイヤーがくっついちゃったりと、
いろいろな不具合が発生することもあります。
そして、最終的に目的に合った形のファイル形式に保存します。
レイアウトソフトに貼り付けるときは、主にEPSにしますが、
ぼくはたいていDCS2.0を使って印刷やへ渡しております。
この形式は、たしかCMYKでしか保存できなかったかな。
EPSやTIFFはどちらでも保存できたと思います。
また、Webサイトが目的ならば、JPEGかGIFになります。
例外としてPDFもアリですが、フォトショップから直接PDFを作ることは
あまり意味がありませんので、考えなくてもいいです。
一般的には、写真はJPEG、イラストはGIFって言われていますが
写真の中でも、グラデーションが大切なものはJPEGで、
かっちりした画像はGIFの方が適していると思います。
どちらも劣化を伴って画像を軽くしていますが、
JPEGは、フルカラーで保存できますが、隣接するコントラストが高い部分に
ゴーストのような劣化が圧縮率が高くなるにつれ見られるようになります。
のっぺりした画像は圧縮率が高く、劣化も少なくなります。
色彩が豊富で階調を重視するもの、なめらかなものに適します。
GIFは、形としての劣化はありませんが、最高256色までに色が削られます。
グラデーションがトーンジャンプしてしまいますが、
カチッとした色数が少ない画像に適していますね。
それから、システム系の形式があります。
これらは圧縮なしで使うことか多く、
マッキントッシュではPICT、ウインドウズではBMPが使われますが、
最近ではあまり使われることは少なくなってきました。
システムに画像を扱わせる機会がなくなってきたこともありますね。
ウインドウズの世界ではまだまだ使われているみたいですが、
逆に特殊な感じに思えてしまいます。
その他にもいろいろありますが、ぼくは滅多に使う機会がないので、
このへんで・・・
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[連載] アナログ男の‘グチ’
子供3人いると、本当に大変だね。
楽しい事もあるけど、経済的にはきびしいね。
だからというわけではないけど、
写真屋という枠から離れてでも、ぼくにできる事は何でもしようって
いろんな仕事をするようになりました。
社会や人のためになるなら、喜んでもらえるなら、ぼくでお役に立てるなら、
なんてやっていたら、いろんな仕事が舞い込んでくるようになっていた。
ここでひとつおもしろい現象がおきているんですよ。
なんでもかんでもがむしゃらに引き受けていたときよりも、
ひとつひとつの仕事を楽しみながらこなし、
予定が重なってできない時は、できないって
断り始めた時から、依頼の金額が自然に上がり始めたのもおもしろい。
でもその反動で、悪いうわさが広まって
講習会をして欲しいけど高そうだから声がかけられないとか、
勝手に思い込んでしまっているケースがあるみたい。
確かに高い仕事もしているけど、ボランティアもしているんです。
昔の方が良かったな。もっと気軽に付き合って欲しいな。
辻徳バブルは自分で壊さなくっちゃ。
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デジタルフォトクラブ (質問コーナー)
「赤目の補正」 Spriggun さんより
> 写真の補正についての質問なのですが。
>
> ズバリ「赤目」です。
>
> 私は、色相・彩度で赤の明度を下げるというダサい
> 方法でいつも対処しているのですが他に何か巧い方法が
> ありましたらご教授お願いします。
ぼく彩度を触ります。^_^; ←紙一重でダサいのかな
クイックマスクモードを使って、
瞳の部分だけを選択範囲にしておいて、
色相・彩度で彩度をゼロにします。
赤目の部分の色をスポイトで吸い上げてもいいですね。
そして、レベル補正で全体の濃度増やしてから
各色の真ん中のスライダで色調を整えています。
> あと質問ついでに申し訳ないのですが・・・。
> 「赤目の起こる要因」「とっておきの防止策」が
> ありましたらこっそり教えていただけると嬉しいです。(^^;;
あっ、これ
今月のデジセミの特集で取り上げてみようかな。
こっそりじゃなくてごめんね。
みんなも知りたいと思うので・・・
今月の特集のネタにさせていただきました。
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「プリンターの選択」 しまだゆみさんより
> 買い換えを考えているのですが、
> なるべく安価で、スキャンもできる、おすすめのプリンタを
> 教えていただけませんでしょうか?
> imacと相性のよいものがいいです。
> 用途は主に、年賀状の印刷程度ですが、写真より、
> グラフィック(illustrator、photoshopデータが多いです)を
> 出力するほうが多いと思います。
使い道(プリントの使われ方)にもよりますが、
年賀状の印刷程度なら、何でもいいって言っちゃうと乱暴かな。
なるべく安価でと言う事なので、
一般的な家庭用のプリンターになると思います。
きれいさで言えば、エプソンの上位機種になりますし、
耐久性で言えばアルプスの熱転写です。
プリンターをスキャナーとして利用することは
あまり考えない方がいいと思います。
普通のスキャナーと同じように考えていると後悔しますよ。多分。
imacで手軽さを優先させるなら、
デジカメで取り込むことも選択又のひとつです。
グラフィック用には、
ぼくが個人的に気に入っているだけなんだけど、
OKIのマイクロライン7050Cです。ちょっと高めかな。
白インクや、メタリック、金銀等の特色が使えたり
プリント用紙がなんでもいいところが実用的です。
これ、アルプスのOEMで、5500のA3判なんですけどね。^_^;
でも、年賀状がメインなら、結局何でもいいか・・・
メールのお便り募集しています。
このデジタルフォトクラブのコーナーは
読者の皆様からの質問やご意見にお答えするコーナーです。
質問でも意見でもなんでもおよせください。
あて先はtsuji@chitanet.or.jpです。このメールに返信してもOKね。
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いいもの紹介
「アーム付きクリップ」
100円ショップって本当にいろいろなものがありますね。
そんな中で、アーム付きのクリップが大変重宝しています。
モニターに貼り付けて、色見本の写真をはさむ。
そしてモニターの横に並べると、とっても色調整がしやすいんです。
ぼくのモニターには、自分で作ったグレーチャートが貼り付けてありますが
原稿が写真である場合は、現物と見比べるのが一番です。
でもこれ、本来はテキスト原稿をはさむものらしいですね。
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□ めでたい、めでたい。うっれしいねぇ、や〜ほんとにいかしてるよ。
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発行人 辻 徳明 tsuji@chitanet.or.jp
発行所 T+One DESIGN (辻写真館 デザイン部)
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このメールマガジンへのご意見ご感想、転載許可や何かお恵みは
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Copyright (C) 1997-2000 by Tokuaki Tsuji
Presented by "PhotoStudio TSUJI" Sinmaiko, Chita-city, Aichi, Japan
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