56F 知恵と知識の間

「デジタルカメラを使いこなそう! Part35」 「光の読み方」 〜光の性質は見えにくい〜 「光なのに見えにくい?」 さてさて、今回から光の読み方に入ります。 ぼくのいちばん得意とする、光と影の扱い方ですので、 辻徳流の撮影法をおりまぜながらすすめていきましょう。 光は写真を撮影するときの、作画における重要な要素でもあります。 光が無くては写真が写らないことは当然ですが、ただ単に被写体に光を 当てればいいって言うものでもありません。 一番わかりやすいものとしては、「光の量」があります。 いわゆる明るさのことです。 この光の量によって適正露出というものを割り出すのですが、 露出計無しで目で見て絞りとシャッタースピードを判断するには かなりの経験が必要になりますし、正確な判断はとても難しいことです。 デジタルカメラでは、適正露出は露出計を使ってもあまりあてにならない ケースが多く、ヒストグラムを見て適正露出を判断します。 ヒストグラムは、画面内の光の濃度分布を目に見えるようにしたものです。 白飛びと黒つぶれの状態をカメラのモニターで判断して 露出補正とコントラストを調整して撮影します。 最近のデジタルカメラには、このヒストグラム表示の機能がある機種も 増えてきましたので、是非活用して欲しい機能です。 明暗比もこのヒストグラムに現れてきますので、 ライティングの調整時にもこのヒストグラムをチェックするし、 コントラストも、このヒストグラムを参考に設定します。 光の量以外にも、光の色、方向、かたさ、強さ、などまだいろいろあり、 これらのものは、一般的にはまとめて光質といわれているものです。 撮影時に、少し頭の隅において撮影してみましょう。 同じように影についても、 色、方向、かたさ、強さがあります。 光質の詳細は、影と相対して考えると判りやすいでしょ。 光を読むには、光と相対して影を観察するんです。 ←これ、辻徳流撮影術! 光なのに、みえにくいものがいっぱいあるんです。
                
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