63F 知恵と知識の間
「デジタルカメラを使いこなそう! Part43」
「トーンをものにしよう」 〜イメージに合わせてセンスよく〜
「ハイキー調とローキー調のテク」
調子のコントロールには、色温度の他にもハイキー調やローキー調と言った
濃度操作による表現方法があります。
ハイキー調は、全体的に白っぽいものだという印象があると思いますが、
そう簡単な表現ではないんです。ただ単に薄くプリントしたものでは、
全然なっとらんものが出来てしまいます。
まずはイメージを先行させます。白、軽さ、清潔感、シンプル、まぶしさ、
そしてさらには、開放感、突き抜け感、自由などテーマが先行します。
従って、構図もシンプルにする必要があり、ソフトな被写体を選び
簡素で大柄な配置になります。このときに利用されるのが白飛びです。
ごちゃごちゃしたものは白く飛ばしてしまいます。
でも、主役素材のディテールは残しておかないと、何をしているのか
わからなくなってしまいますのでご注意ください。
そして難しいのが黒の扱いです。
黒は力が強すぎて、テーマである白い部分を食ってしまうので
その濃度をどれくらいのレベル値にもって行くかが重要です。
面積や形、シャープさで変わってくるので心地よい値を探します。
ローキー調は、ハイキー調の逆ってわけではありません。
やはりイメージ先行になりますが、2つのパターンがあります。
シャドウの中の豊な階調を見せるのか、
ローキーから飛び出した輝きを見せるのか、ということです。
イメージは、重厚さ、重さ、強さ、奥深さ、等を表して、
そしてさらに、真面目さ、品質、プロっぽさ、まで表現します。
従って、あまり小細工しない方が良く、正統的な作り込みになります。
質感を重視して、リアルな表現になるので、
解像力の高い機材選択やしっかりした構図が必要です。
で、ローキーにする為にはどうしたらいいか、どの部分に注意したら
いいかは、2つのパターンを参考に各自考えてみてくださいネ。
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