65F 知恵と知識の間
「デジタルカメラを使いこなそう! Part45」
「トーンをものにしよう」 〜イメージに合わせてセンスよく〜
「カメラマンのトーン」
写真を撮る数を重ねていくと、自然にカメラマンのトーンというものが
出来上がってきます。これは、モノの見方が確立されてくると同時に
撮影のトレーニングにより潜在的なセンスが表に出てくるからです。
なかなか自分ではわからないものなのですが、
他人から見て、この写真は○○さんの撮った写真だなぁ、とか、
あなたに撮ってもらうと○○になるね、等と言われたことがありませんか。
ここで言う写真のイメージは、カタチや内容ではなくて、雰囲気のことです。
この雰囲気を左右するものがトーンであり、写真の調子です。
自分のトーンに気が付けば話は早い。
どんどんその部分を突き詰めていくだけなのです。
デジタルを使っていると、結構この部分のデフォルメがしやすいもので、
被写体の現実が自分のイメージと少しずれていたとしても、
色温度や彩度の設定次第で、自分の作品として撮影することができます。
さらに、各種のレタッチにより、かけ離れたものまで加工できます。
これを「良いか」「悪いか」と言うことではなく、
自分の作品をイメージ通りに仕上げる為の手段なのです。
カメラマンのトーンは、撮影者のセンスや性格、主張や考え方、
物事の見方などの撮影者フィルターを通して出力された作品に反映します。
すべてさらけ出すんだから、照れや恥ずかしさもあるけど、
開き直れば自信になります。
ここはひとつ、その辺のところ素直にやりましょうよ。
さて、今回で写真の四大要素のひとつ「調子」については終わりです。
次回からは、最期の要素「構図」についてやっていこうと思います。
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