67F 特集ルーム
「デジタルの見られ方」
とある学校で、今年の卒業アルバムは、フィルム撮影のアナログ編集で、
デジタルを使わずにやって欲しいと言う話が舞い込んできた。
デジタルカメラの画質が良くないからと言う固定概念が元々の理由だ。
たしかに、学校で使用している旧型のコンパクトデジカメの画質は
良くないし、解像度も低く、最高圧縮にしているので
写真にプリントすれば、当然ひどいもんだ。
再三にわたり、プリント用の撮影時の設定について説明しているのだが、
使う本人が良くわからんから、デジカメにちょっと詳しい同僚の先生が
いちばんたくさん撮れるようにセットしちゃうようですね。
先生業界にはその業界なりのデジタルのカリスマがいるんです。
それで、デジタルカメラでは「満足できん」となる訳。
そこから思い込みに火がつき、いろんな噂や古い情報が油を注ぎ、
「デジタルは銀塩には勝てない」とか、「写真の深みが無い」だとか、
そんな受け売りのことを信じて、現実に目を向けようとしない。
とにかく自分で実際に見比べて判断しようと言う意志がないんです。
こちら側からすれば、使う機材や編集方法まで指定されるのは不本意だけど、
銀塩カメラでフィルム撮影していれば満足するのであれば
もう、そうするしかない。
たとえこちらで使っているデジタルカメラが一眼レフで高画質であろうが
デジタル画像の仕組みを理解して正しく使って、
銀塩よりもどんなに高画質にできようが、そんなことは関係ない。
先方が強い思い込みで、デジタルを使っていること自体がダメだと
言っている以上は、銀塩でやるしかない。
ちょうといい機会なので、現在のアナログ技術でどこまでやれるか
テストしてみるいいチャンスかもしれません。
実際にその学校の卒業アルバムを受け取る生徒に対しては、
非常に残念で申し訳ないことだけど・・・
と思っていること自体が、こちら側の思い込みである。
結果が出るのは半年後なので、またの機会に報告するとしましょう。
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