68F 知恵と知識の間
「デジタルカメラを使いこなそう! Part48」
「構図はもっとも簡単なTips」 〜誰でも上達、構図のあれこれ〜
「空間とリズム」
写真を写すという作業は、3次元の世界を2次元の中で表現することで、
写真自体は平面の物質になります。
この平面の中にも空間を感じさせることができるのが写真で、
そのための手法に構図というものがあるんです。
構図には、画面の動きや奥行き感、濃淡の対比、比率などのノウハウが
詰まっており、そのツボさえおさえておけば、なんとなく格好がついてしまう
そんな虎の巻のようなものでもあります。
それと同時に、
誰でも簡単に上達したように見えてしまう危険なものでもあるので、
そんな「かたち」から入る構図に陥らないよう、
本質的な構図を組めるバランス感覚を大切にしたいと思っています。
そのバランスは一人一人違いますが、それが味となり、
写真を構成する被写体をライティングやフレーミングでコーディネイトして、
色彩やトーンの重さを自分のバランスで配置することで
空間やリズムのような目に見えないものを写すことができます。
空間は主題を生かすための大切なアイテムであったり、
場合によってはその空間自体が主題となって、
被写体を脇役に従えて空気感の感覚を伝えることもあります。
その場合、リズムを組み込むことで、空間が生きてくることがあります。
ランダムな自然界の中から、ある種の法則を見出すこと、
言いかえると、規則性を見つけてバランスよく配置することで
空間とリズムが調和して写真の命が動き出すんです。
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