7F 特集ルーム
”ファイル形式”
今回は、画像を保存するときのファイル形式について解説いたします。
画像を保存するには、じつにさまざまな形式が存在しますが
それぞれの用途にあった形式で保存しなければうまくいきません。
写真画像に使われる、主なファイル形式を箇条書きに説明いたします。
● PICT
Macのアプリケーションがいちばん多く採用している形式ですが
Webや出力センターなど、
出力用のファイルデータとしては使えません。
カラーモードはRGBで32ビットなので24ビットのフルカラーと
8ビットのアルファーチャンネルがひとつだけ一緒に
保存しておくことができます。
オプションとして、QuickTimeを利用してJPEG圧縮できますが
画像劣化するので作業途中では圧縮しないで下さい。
● BMP
ウインドウズやOS/2では標準のファイル形式ですが、
こちらもWebや出力センターなど、
出力用のファイルデータとしては使えません。
24ビットのカラーです。
8ビットカラー以下では劣化無しで圧縮する事ができますが
写真は基本的に24ビットカラーですので圧縮はむり。
● JPEG
Webでの写真画像は最終的にこの形式で保存して下さい。
大変軽くなりますが画像劣化するので作業途中では絶対に
この形式で保存しないで下さい。
フルカラー画像にパスを保存するかどうか選択できます。
Web用にプログレッシブJPEGというのもあります。
あの、粗い画像が出てからだんだん鮮明になっていくやつです。
● GIF
Webでの色数の少ない画像は最終的にこの形式で保存して下さい。
どちらかというとロゴやイラスト向けのファイル形式です。
その場合、許される範囲内でできるだけ色数を少なくして保存すれば
それだけ軽いデータになり、表示も速くなります。
インターレースのオプションは、なんて表現していいか・・・
ブラウザーで表示のちがいを確かめてみてください。(^ ^)
● TIFF
機種に依存せず、出力用にも使える形式です。
レイアウトソフトに貼り込む事も可能で、
もちろんフルカラーRGBでもCMYKでもOKです。
ただ、それだけ方言も多く、同じTIFFでも書き出し側と
読み込み側の組み合わせによっては開かないこともあります。
いがいと保存データが軽くできるのが特徴です。
LZW圧縮で劣化しない圧縮をすることができますが、
読み込み側がLZW圧縮に対応している事が条件です。
● EPS
出力センターに持ち込んだり、レイアウトソフトに貼り込んだり
するためのファイル形式で、使いまわすならこれです。
CMYKが基本ですが、もちろんフルカラーRGBでもOKです。
この形式はこまかくいろいろありますので、さらに説明すると、
○[DCS]
CMYK画像のEPS形式のなかでも、
C版とM版とY版とK版とプレビューに使う校正用72dpi画像
の5つのファイルに分けて保存する形式です。
4色分解出力の時間短縮ができ、プレビューも選べます。
○[エンコーディング]
レイアウトソフトなどでの通常の使用では「バイナリ」を
選択します。ポストスクリプト・レベル2の出力機を使う場合は
「JPEG」を使用できます。高画質圧縮までなら
ほとんどわからないくらいの画像劣化で、実用になります。
○[プレビュー]
レイアウトソフトに割り付けた時に摘要される画像です。
クイックドロープリンター(家庭用の普通のプリンター)では、
プリント時にこのプレビュー画像を出力します。
「TIFF」は、PC系でも使えますが、家庭用のプリンターでは
プレビューを摘要するので非常に粗いガタガタの画像になります。
「JPEG」は、マッキントッシュのみ選択できて、
きれいな表示画像にすることができます。
家庭用のプリンターでプリントするときも、
きれいに出力できるので絶対にこちらがおすすめです。
◇(クリッピングパス)
四角の画像ではなくて、パスで切り抜いた形にして画像を
割り付ける事ができます。
その他にも、モノクロ2階調の時は白を透明にしたり、
ハーフトーンスクリーン情報や、トランスファー関数の設定を
保存しておけるようなしかけもあります。
● Photoshop
Photoshopのオリジナル形式で、フォトショップの場合、画像の
すべての情報を記録できますので作業途中での保存はこの形式に
しておいてください。他の形式では、レイヤーや多くのアルファー
チャンネルなどが失われてしまいます。
また、ペインターでもレイヤーをフローターにして
このファイルを開く事ができます。
● ScitexCT
一般家庭ではあまりなじみはないとおもいますが、
サイテックスの製版システムと直接デジタル画像データを
やり取りするときの形式です。
その他にも、RIFF(ペインターのオリジナル形式)、
IVUE(ライブピクチャーのオリジナル形式で、
FITSファイルとセットで使用)
などいろいろありますが、外部とのやり取りでは使用できません。
画像データを人に渡す時は、十分注意して互換性のあるファイル形式で
どの形式なのかを判るようにしておきましょうね。
次の講座へ 前の講座へ 7Fロビーへ出る