8F 特集ルーム
「メガピクセル対決!」
LINK CLUB ProNEWSにメガピクセル対決!勝つのはニコンか富士か?
という大変に興味深い記事がありました。
LINK CLUB Pro 事務局の許可を得ることができましたので、
みなさんにご紹介したいと思います。
この2〜3ヵ月でCCDの画素数が100万を超える「メガピクセルデジカメ」が
続々と登場し市場を賑わしています。プロトタイプを含めさまざまな機種を
試用しましたが、画質に関してはどれも素晴らしいのひと言。
雑誌の取材記事などに使っても、銀塩写真と区別できないほどです。
今回は、4月25日に発売が開始されたばかりの『COOLPIX 900』(ニコン)を、
ライバルと思われる『FinePix 700』(富士写真フイルム)と比較して
レポートしましょう。
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メガピクセル対決!
勝つのはニコンか富士か?
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最近登場したメガピクセルデジカメのなかで最も注目される機種といえば、
(株)ニコンの『COOLPIX 900』(11万円)でしょう。機種選択の決め手と
なるものに機能や操作性を挙げる人がいますが、カメラの世界には
「ブランド」という大きな要素が存在します。ご存じのとおり、ニコンは
一眼レフカメラのトップブランドメーカー。そのニコンが普及型
メガピクセルモデルを発売したとなれば、マニアが見逃すわけがありません。
しかも、さすが「報道のニコン」の名にふさわしく、
ユーザの期待を裏切らないスペックに仕上がっています。
数あるメガピクセル機のなかでCOOLPIX 900に対抗できるものを挙げなさい
と言われたら、迷わず富士写真フイルムの『FinePix 700』(9万9800円)
と答える人が多いと思います。FinePixは今年1月に登場して以来、
4ヵ月間ベストセラーを続けてきた人気製品です。
これまでほとんど敵なしの状態でしたが、ついにCOOLPIXという最大の
ライバルが出現。ショップのデジカメコーナーでも、かなり激しいバトルが
予想されます。期の熟したFinePixか、それとも新参入のCOOLPIXか?
項目ごとに、対決させてみましょう。
■画質
FinePixが150万画素、COOLPIXが130万画素のCCDを搭載していますが、
はっきりいって100万画素以上のデジカメで、画質の低い機種は存在しません。
このクラスになると、レンズはコーティングされたガラスを採用し、
150本/ミリという高い解像力を持っています。
COOLPIXの画像は1280×1000ドットになり、72dpiのモニタに100%表示した
場合は17.8×13.9インチ、つまり対角20インチモニター程度の大きさになり
ます。300dpiのカラープリンタで出力すると、4.3×3.3インチ(11×8センチ)
までならドットが判別できないレベル、つまり銀塩写真と同レベルの品質を
実現します。実際に商用印刷に使われている写真は、ほとんどがこのサイズ
以下であるということを考えると、FinePixもCOOLPIXも十分といえます。
■機能
両者とも互角。どちらも「遊べる」機能(ムービーやパノラマ撮影、セピア
補正など)はまったくなく、とても実用的。決定的な違いといえば、
COOLPIXには3倍光学ズームが付いているので、守備範囲が広さは抜群です。
取材などでブツ撮りをするなら単焦点でも大丈夫ですが、風景から
ポートレートまで何でもこなすとなると、ズームレンズはやはり重宝します。
富士の製品には3倍光学ズーム搭載の『DS-30』というVGAモデルが
ありますが、FinePixがDS-30と同等の機能を搭載していれば、最強の
デジカメになったことは間違いありません。
その点ではFinePixの完成度は80点といったところでしょうか。
■AF性能
FinePixは、シャッターを半押ししたときにピントを合わせる方式なので、
被写体に狙い定めてからシャッターが切れるまでに若干時間がかかります。
COOLPIXは、液晶をオンにした状態ではコンティニュアスAFが作動するので、
ピントは常に合っています。
■画像の記録時間
どちらも4〜5秒程度で、メガピクセルモデルとしてはかなり速いほうです
(10秒以上かかるのが平均的)。速写性を重視したCOOLPIXのほうは、
2コマ/秒の連写モード(VGAサイズで記録される)もあり、動きのある
被写体を確実に捉えることができます。記録媒体は、FinePixがスマート
メディア、COOLPIXがCFカードを使っていますが、容量的にはCFカードの
ほうが有利です。スマートメディアは現在8MB(年内に16MB版を出荷予定)
が最大容量となっていますが、CFカードはすでに48MB版も登場しています。
容量が大きければ、同じ圧縮率でたくさんの枚数を撮影することができます。
COOLPIXを買うと4MBのCFカードが1枚付いてきますが、
ニコンでは純正の24MBタイプ(実勢価格3万円)も用意しています。
■バッテリ
COOLPIXは単3電池4本を使用し、公称では60分の連続再生が可能とのこと。
しかし実際に使ってみるとその2/3程度でした。液晶をオンにした状態で
持ち歩いていると、いつの間にか電池がなくなっていたということも
ありました。
一方FinePixは、専用の充電式リチウム電池を採用し、持続時間もCOOLPIXを
かなり上回ります(連続再生で150分程度)。ただこちらは電池切れに
なった場合が大変で、単3のようにコンビになどで簡単に手に入るものでも
ありません。旅行などで長時間持ち歩くときは、
予備のバッテリを用意しておくべきでしょう。
■操作性
前述したとおり、両機種とも遊べる機能がないため、操作性はスッキリ
しています。ボタン類は少なく、しかも各ボタンに複数の機能を割り当てて
いないため、一度マニュアルをさっと読めば、あとはすんなり操作できます。
シンプルさという点では、COOLPIXのほうがより普通のコンパクトカメラに
近いと思います。
■デザイン
どちらの機種を選ぶか、最大のポイントとなるのは多分このデザインで
しょう。FinePixは、いかにもデジカメらしい「サイバー」なボディで、
小型・軽量。ハイテクがぎっしり詰まった感じで、持つ喜びもあります。
一方のCOOLPIXは、筆箱型のオーソドックスなデザインで、しかも手に余る
大きさ。一見すると、FinePixの倍以上あるのではないかと思うほどです。
しかし光学ファインダを装備したレンズ部分がくるりと回転する機能などは、
実用性ではかなりプラスになっています。ローアングル、ハイアングル、
自分撮りといった撮影が楽しめるのも、この回転式レンズのおかげです。
デジカメを何に使うかによって評価も異なりますが、オールラウンド性を
重視するなら、COOLPIXのほうが優れていると思います。
■総評
まだまだ比較すべき項目はたくさんありますが、とりあえずこのあたりで
総評(途中経過)を述べると、実用性という点ではCOOLPIXのほうが上
という感じがします。ただFinePixもなかなかの実力機で甲乙付けがたい
というのが本音です。ただもし両者を区別するとなると、
FinePixはスナップ派、COOLPIXはじっくり派に向いているような気がする
のですが・・・。1週間後に再び実機をテストする機会があるので、
さらに気が付いた点などあればレポートしたいと思います。
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なお、LINK CLUB Proに興味を持たれた方は、
URL: http://www.linkclub.com/lc_pro/ にアクセスしてみて下さい。
最新情報ですけど、フジフィルムがまた新機種を発表しました。
FinePix 500 ですって。
150万画素のメガピクセル機で、いままでよりちょっと廉価版の
「FinePix 500」(\74,800)を7月12日に発売するそうだ。
ついでに(?)35万画素の、CLIP-ITシリーズの新機種、
「CLIP-IT 50」(\39,800)も6月24日に発売するようですよ。
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