73F 知恵と知識の間

「デジタルカメラを使いこなそう! Part53」 「画角と被写界深度のテクニック」 〜主役と脇役の関係〜 「省略の重要さ」 特集ルームでは、機材は突き詰めるほど高価なものがごろごろと 増えてしまうという話、道具に救われることもあるという話は、 撮影するための機材でのこと。 イメージを表現するためには、それに見合った道具が必要になりますので どんどんと機材が増えてしまいます。 それとは対照的に、写真画面の中身は、撮影意図がはっきりしてくるほど 単純に、シンプルになってきます。 通常の場合、カメラを向ければその見える範囲が全て写ります。 そこから不要なものを省略していく作業が、撮影テクニックになります。 省略の方法には、 ぼかしたり、小さくしたり、画面を切り取ったり、フィルターを使ったり、 つぶしたり、飛ばしたり、同化させたり、目立たなくしたり、 気づかなくさせたり、レタッチで削除したりと様々。 中でも、わかりやすい省略方法は、 「不要な背景を切り取る」と「背景を小さくする」という レンズの画角による省略方法があります。 余分なものが画面に入らないように、望遠レンズを使って 画面内をシンプルにすることと、これとは反対に 広角レンズを使って、不要な背景を視認できないくらいに小さくしてしまう といった方法があります。 そして、焦点距離と絞り値をコントロールして被写界深度を利用した ぼかしのテクニックはよく知られています。 その他には、つぶしたり、飛ばしたりと言った露光を工夫して 省略する方法も時々見られますので、気にかけながらいろんな写真を観ると 面白いと思いますよ。光を使った同化もなかなかイカシテます。 そして、構図と言うか、心理を利用して目立たないように配置させたり、 形としての同化もありです。 とにかく写真は、不要なかたちや光をいかに省略して 主役をアピールするかって事です。 ヒトの目のように、勝手に見たいものだけ見えるのなら こんな苦労は無いんですけど・・・
                
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