75F 資料室
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━━━━━ インターネットメールで届く・デジタル写真専門誌 ━━━━━
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┏┏┏┏ デジタル写真セミナー 2004 6月号 No.97
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まぐまぐ発行・配送数: 8472 部
めろんぱん発行・配送数: 1093 部
《目次》
・ [特集] 部分カラーのコツ
・ [連載] 入力の知恵・画像の知識
(デジタルカメラを使いこなそう! Part55)
・ [連載] ちょっとかしこいフォトショップ・テク
(効率的にレイアウト 準備編)
・ [連載] 思いつきのショートコラム
(玄人好みの写真)
・ いいもの紹介 (絵手紙用の筆ペン)
□ 広告募集 http://www.chitanet.or.jp/users/tok/koukoku.html
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===== はじめに =====
あらら、あらら、またまた月をまたいでしまいました。
中学の林間学校の撮影に行っていたのですが、
最近は近代的になったものですね。
ホテルのような施設で寝泊りして、飯盒すいさんは初日の夜だけ。
あとは施設の広い食堂を利用します。ちょっと寂しい。
よく見るとしおりには、昔のような「キャンプ」ではなく、
「林間学校」と書かれていました・・・
まだちゃんとキャンプ場を利用している学校もありますが。
ご意見ご感想や、何かお恵みは tsuji@chitanet.or.jp まで!
必ず返信いたしますので、なかなか返事がないなぁってときは
通信上のトラブルの可能性がありますのでもう一度送信して下さいね。
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[特集] 部分カラーのコツ
ありきたりになってしまっている手法ですが、
モノクロ写真の一部だけカラーにしてポイントを目立たせる方法があります。
やり方は簡単なのですが、これは非常にバランス感覚が重要になってくる
難しい画作りなんです。
そこで今回は、この一部だけカラーにしてポイントを作るときのコツを
ご紹介して行こうと思います。
まずは手法ですが、フォトショップなどのレイヤーが使えるソフトの場合は
ペンツールのパスで輪郭を作成して選択範囲に変換し、レイヤーにすれば
簡単に切り抜けます。あとは背景の彩度を落とすだけです。
レイヤーを持たないソフトでは、選択範囲を工夫してポイントになる部分を
残して背景部分だけをモノクロにします。
後々の加工の事もありますので、レイヤーが使えるものをオススメしますが。
それでは、このようなポイントだけカラーにする写真は、どの部分に
気をつけたらいいのか。
要はバランスなのですが、もう少し噛み砕いて言うと・・・
モノクロにする背景部分に訴求する要素がきている場合
って言うか、モノクロの部分全体にテーマがある場合は、
色を残す部分の面積をごく小さくして、できるだけカラフルにならない
ように単色でまとめること。
いちりんの花だけ色がついているとか、ルージュだけ赤いとか、
モノクロ写真のアクセントとしての扱いですね。
そしてもうひとつのやり方は、ポイントとなる部分をカラーにする方法。
この際のコツは、できるだけモノクロとなる背景部分を目立たせなくする
ことです。少しぼかしをかけたり、黒のレベルを浅くしたりして
カラー部分の切り抜き効果をわかりやすくすることです。
これは写真的な考え方を捨てて、デザイン的に切り抜き写真を配置している
ような感覚で作り上げていきます。
前述の方法は写真を芸術的に見せ、後述のやり方は商業的なデザイン写真
のような雰囲気をかもし出してくれるので、
ただ単にプリントするのに飽きかきたときなんかに
ちょこっとプロっぽく遊んでみるのも面白いですよ。
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[連載] 入力の知恵・画像の知識
「デジタルカメラを使いこなそう! Part55」
「画角と被写界深度のテクニック」 〜主役と脇役の関係〜
「ピントの範囲」
ピントっていう言葉は英語ではなく、写真用語って言うか、
写真俗語って言うか、フォーカスの合焦しているように見える部分のことで、
ある程度の範囲を持っています。
そのピントの合っているように見える範囲を被写界深度と言いますが、
最小錯乱円の関係で焦点が合っているように見える範囲ができます。
焦点距離と絞り以外にも、拡大率を考慮した受光部の面積やレンズ性能まで
影響を受けてくるのがデジタルの世界です。
一般的にはフィルムサイズが小さくなるほど被写界深度は広がるものですが、
デジタルの受光部となると、フィルムに比べてかなり小さく、
大きいものでも小型カメラのサイズまであるものは少ないのが現状です。
と言うことは、ピントの合う範囲が広いのかと言うと、それ以外の
要素でまた難しいのがデジタルです。
受光部が小さいと、プリントの拡大率がそれだけ大きくなり、
レンズ性能にも大きく影響を受けます。
少々脱線気味ですので話を戻して・・・
撮影時にはピントを合わせます。
これに関しては前回説明したとおりで、とても重要な行為でもあります。
そしてピントにはある程度の範囲があります。
焦点距離の長い望遠レンズほどその範囲は狭くなり、
絞りを絞るほどピントの範囲は広くなります。
これは当たり前のこととしてわかってはいても、なかなか活用できている
一般の方は少ないように思います。
デジタルでは、ある程度の明るいレンズを付けている機器は値も張るので
活用しなければもったいないですよ。
せっかくズームレンズが付いているなら、遠くのものを大きく写すだけ
ではなく、背景をぼかすために望遠にして遠くから撮影したり、
パースを活かすために広角にして近づいたりして撮影してみましょう。
ピントの合う範囲を操作することは、ぼかし省略の操作でもあり、
距離感と共に写真の中の空気感を操作することでもあります。
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[連載] ちょっとかしこいフォトショップ・テク
「効率的にレイアウト 準備編」
前回の特集でのお約束を覚えていたので、今回のこのコーナーは
普段のフォトショップでのレイアウト手順をお伝えします。
手順は大きく分けて、3つのパートに分けられます。
1.取り込みのドロップレットの作成
2.全画像を取り込んで貼り付ける
3.レイアウトする
そしてレイアウトには、配置する各画像の大きさを決めるための
ダミー画像の操作と本番画像の配置に分けられます。
では、実際の手順でひとつづつすすめていきましょう。
今回は、前編としてアクションとドロップレットの作成方法までを
メインに取り上げています。
まずは、レイアウトする用紙を指定します。テンプレートがまだない場合は
新規作成します。A4なら297mm×210mmだったかな?
解像度は、出力環境にあわせて180〜400dpiぐらいにしておいてください。
用紙ができたら、取り込みのドロップレットの作成をしていきましょう。
「ファイル」→「開く」→「配置する画像のどれかひとつ」
で、先程作成した用紙のほかに、配置する一枚の画像が開きますので、
ここで「アクション」パレットの下に並んでいる「新規セットを作成」
をクリックし、任意の名前のセット名をつくります。
そしたら今度はその中に「新規アクションを作成」で任意の名前で
アクション名をつければ記録が開始されます。
この状態で「イメージ」→「画像解像度」で下の、縦横比の固定と
画像の再サンプルにチェックを入れた状態でピクセル寸法を20%ぐらい
にしてOKします。
そしたら「選択範囲」→「全てを選択」、「編集」→「コピー」、
「ファイル」→「閉じる」、「編集」→「ペースト」とすると、
用紙に配置する画像がレイヤーとして取り込まれますので、
アクションパレットの四角い停止ボタンを押して、記録を止めます。
今回作成したレイアウト用紙は、テンプレートとしてわかりやすい名前で
任意の場所に保存し、一旦閉じておきます。
これでアクションができましたので、ドロップレットとして描き出します。
まずはダミー作成用のドロップレットを作ります。
「ファイル」→「自動処理」→「ドロップレットを作成」(v6の場合)で
保存場所と名前を任意に指定し、今作成したセットとアクションを指定して
「開くコマンドを無視」以外のチェックを入れて、実行後は「なし」で
OKすればドロップレットとして書き出されます。
次に、本画像用のドロップレットを作ります。
アクションパレットの「画像解像度」の左にある「項目の表示を切り替え」の
チェックをクリックしてはずします。
あとは先程と同じようにドロップレットとして書き出すのですが、
わかるように違う名前で書き出してくださいね。
これで準備は整いました。あとは実際にこの2つのドロップレットを使って
レイアウトをしていくのですが、今回はここまで。
では、次回レイアウト手順についてをお楽しみに。
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[連載] 思いつきのショートコラム
「玄人好みの写真」
県の営業写真家協会の総会に行って、ふと思ったことがありました。
写真館の撮影者が出品する写真コンテストが会場行なわれていたが、
その作品の多くは陰気で暗い雰囲気のものが多かった。
暗い中でスポット的にライトをコントロールすれば格調が高いように
見えるので、ついこのような画作りをしてしまうのかもしれないけど
商品としてはどうだろう?
また、わざとらしい光の取り回しをして、階調を主張するような
おしつけがましい写真も多かった。好き嫌いなのかもしれないけど、
こんな小手先のプロっぽさにはゲップが出てしまう。
どうしても、プロのコンテストでは階調やライティングなどの技術競争に
走ってしまう傾向があるのだけれど、今回の審査方法はいままでの
ゲスト作家の好みで審査されるのではなく、一般の投票と言うこともあって
胸がスカッとするような審査結果になりました。
相手に喜んでもらえる写真を撮るのが本来のぼくたちの仕事なはず。
階調表現やライティングなどの技術は情熱的に多用するものではなく、
目的に応じて必要な場面の必要な部分で的確に使っていきたい。
不景気の裏側で、すこし風が変わってきたような気がした。
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いいもの紹介
「絵手紙用の筆ペン」
以前に紹介したことがあると思いますが、
いつも多用しているのが、消しゴムで消せるボールペンです。
デザインの素案を落書きのように書いている場面で
アイデアが次々とこぼれてくる時は、消しゴムなんて持ち替えて
いられないけど、変更案が沸いたときに、変更点だけ消して
色を変えて書き込んだりすることがよくあります。
今使っているのは黒と赤と青の3色で、ベースはいつも黒で書いています。
強調したい部分は赤で上から注釈を書き加えて
変更点は青を使うのがいつもの書き方。
普通のボールペンよりも筆圧を要するので、
書いているうちにだんだんと頭も指先もヒートしてくるよ。
で、ここからが今回の本題です。
一通り落ち着いたら、筆ペンのいろんな色のある絵手紙用の筆ペンを
使って書き直していると、記憶に刻まれていきます。
この絵手紙用の筆ペンは、ほんと重宝しています。
本当に絵手紙を書こうと思うと、薄い色が出しにくかったり、
水でぼかしたりと面倒くさいことになるけど、
アイデアを書き留めておくぐらいの用途なら
水も要らずに楽チンで、イメージを記録することに集中できます。
この絵手紙用の筆ペンも100円均一で調達しているんですよ。
┏┏┏ おしらせ ┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏
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発行人 辻 徳明 tsuji@chitanet.or.jp
発行所 T+One DESIGN (辻写真館 ベンチャーセクション)
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Presented by "PhotoStudio TSUJI" Shinmaiko, Chita-city, Aichi, Japan
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