96F フォトショップ・ルーム

「焼き込みツール」 今回も誰にでも簡単なテクです。 フォトショップには覆い焼きツールもあれば、焼き込みツールもあります。 焼き込みと言うのは、写真プリントの暗室作業時に 引き伸ばし機から印画紙に露光を与えた量に追加して 手のひらや厚紙を使って「部分的に露光を追加」する行為です。 そうすると、その部分だけ当たる光が多なくなって 焼付け時間が長くなり画像が濃くなります。 こちらを先に説明すれば、わかりやすかったのですが、すいません。 光が当たらなければ印画紙は元々の白地のままで、 光を当てることによって濃度が増えて黒くなっていきます。 なので、火は使わないけど焼きつけと言います。 もうそういう時代でしょ・・・(←あ〜、すべってしまった) 実際の暗室作業では覆い焼きと同じように、焼きこみの面積、形、 時間、上下の距離、動かし方などの要素がテクニックになります。 フォトショップでは、焼き込む面積はブラシサイズに相当します。 形はカスタムブラシと言うよりは、動かした軌跡に近いと思います。 時間は、ずばりオプションの露光量の数値である%ですね。 上下の距離と言うのは、引き伸ばし機では、焼き込む時にかざす遮光物の 位置が印画紙に近いほど輪郭がはっきり写り、レンズに近くなるほど 輪郭がぼけますので、ブラシのぼかし開始位置%に相当します。 そして焼き込みのメインとなるテクニックが動かし方です。 動かし方ひとつで、いろんな要素を含む調整をしているのです。 そしてデジタルだからやりやすいものの代表が「範囲」です。 これを「ハイライト」にして焼き込みをすれば、ハイライトをにごらせて 明るい部分の白飛びを抑える時に便利です。 「シャドウ」にして焼き込みをすれば、暗い部分だけをより暗くくする と言うことなので、部分的に黒を締めるときに使用します。 「中間調」にして焼き込みをすれば、中間濃度を暗くするので ハイライトを生かしたまま黒をつぶさずに 部分的に見た感じ濃い目に調整することができます。 デジタルはこれまたほんと、便利ですね。
                
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